弱っている

弱っている時、僕は君に出会う。
前に出会ったときも、相当弱ってたね。


昨夜、昔の恋人と話していた。
僕は相当弱っていたから、君に会いに行ったりしないように、君にプレゼントしたりしないように、拒絶の言葉を貰いに行った。
声を聞くわけにもいかないから、メールを送った。
「話なら、今でもいいよ」
リネをONしてボーっとしていたときだったから、メールだけでなくwisでも返事があった。
君はシリアスな話の時でも、笑わせてくれるね。
こちらも突っ込みを入れてしまったりしてさ。
あぁ、俺、笑えるわ、って思った。


…びっくりした。
ちょうど、タイプ打ってる今、メール来た。
冗談で「明日、適当に起こして」って頼んでたこと、覚えてたらしい。
「起きろ」ってそれだけ、届いた^^;
弱りすぎているからだと思いたいけど、こうやって優しくされると、勘違いしそうだ。


昨夜、昔の想いを話し合ったね。
君は僕に出会う前に別れた恋人に酷いことばかりしてきたから、僕で贖罪しているって。
だから、僕が悩んでいたら話を聞きたいし、助けたいってさ。
君は僕の望んでいた通りのこともしてくれた。
僕には会えないと言ってくれたし、プレゼントも受け取れないから贈るなって言ってくれた。
それは僕が弱っているからだよって、時間が経って僕が元気になったら、忘れる感情だよって。
どうしてかなんて突っ込んで聞けなかった。
何故、僕以外の人には会えるのに、僕はダメなの?
誰かに会ったら、その相手を好きになってしまうからだって言ったね。
会ってるじゃないか、他の人にはさ…。
もう誰も好きになりたくないって君は言った。
いつ捨てられるか分からないまま幸せな気持ちで居続けるのは嫌だって。
僕みたいなことを言うなって思った。


君と一年前別れてから、最初はバレンタインまでに分かりたいって思ってた。
過ぎてしまって、君の次の誕生日までには、って思ってた。
過ぎてしまった。
僕は他の人に寄り道してしまっていた。
傷付いて、君の元へ帰ることばかりさ。
弱っていない時に君を思いたい…。
そうすれば、僕は何時でも君に優しくいられるから。


ホントは泣きつきたいんだ!
君に電話したい。
会いたい。
でも、これは、やっちゃいけない。
僕は弱っているだけなんだから。
そんな時だけ頼るのは、よくないんだよ。
我儘すぎて、結局我慢できなくて、沢山の人に今まで甘えてきた。
今だって、君と話をしてもらってる。
だから、これで満足しなくちゃいけない。
これ以上、してはいけない。
また勘違いさせてしまう。
そんなことばかりしてきたから、失敗したんだって、学生の時から思い知っていたはずだろう?
だから、誰とも付き合わないって決めてたんじゃないのか?
仕事をするようになって、好きになってしまう相手に出会ってしまって、自分の誓いを破ってしまった。
付き合ってしまった。
その相手と別れた時、君は優しく語り掛けてくれた。
それまで、君は僕をリネでしか知らなかったから、自分と同性だと思い込んでいたね。
異性だって知って、だから好きになってくれたのかな・・。


忘れっぽい君は、自分の誕生日さえ気にしていなくて、そのくせ、僕と別れたときに僕が言った言葉をしっかりと覚えていてくれた。
「時間が経って、それで君を愛してるって確信したら、君に伝えるよ」
まだ、分からないんだ。
君を好きだけれど、縋りつきたいけれど、それは違う理由だから。
だって僕は、違う人を愛してる。
同時に数人を愛するなんて、夫を想う母親のようなことはできない。
君は何度も僕に言ってきた。
「誰も好きになりたくない」
付き合っている間も、「好きでいて、ごめん」と何度も言ってきたね。
謝ることじゃないのに。
寄り道しないで、君の事をこれから先、ずっと愛せたらいいのに、なんて都合のいいことを考えてしまうよ。
だから俺は弱ってるだけなんだって!
言い聞かせ続けるよ。
だから、君も拒絶し続けて。
僕なんかじゃない、いい人と出会って…。