食事

俺ってば食べ物に飽きるってことがない。
別段好きでもないものでも何日だって続けて食べられる自信がある。
てかね、全くグルメじゃないし、執着が無い。
何故食べるかって、腹の音が恥ずかしいだけ。
腹が減りすぎたとしても、それが家なら寝ればいいやと考えてしまう。
そんな俺だから、１人で放っておかれるとマトモに食事しない。
バナナとピーマン、時々のチーズでしばらく過ごしたことがある。
もちろん好きな食べ物もあって、けれど、それが食べられなかったら死ぬってこともないわけで。
いいことだとも思わないけどね。

そんな考えを持っているけれど、普段の食事には気を使っているつもりなんだよね。
だって１人で生活してるわけじゃない。
自分だけなら何食べてたって、食べてなくたっていいと思う。
でもさ、自分以外の人にはちゃんとした食事をしててもらいたいわけ。
で、隣に居る人の食事を用意する。
そうなると、当然、自分の分も用意する。
ってことで、ちゃんとした食生活をしてる。

家族も俺の性格を分かってて、しばらく俺を１人にさせる時は
「帰ってきて生ゴミ出てなかったら怒るから。
　もちろん、バナナだけとかも却下ね」
なんて言う。
約束したことは守らんとあかんから、ちまちま作って食べるんだ。
家族ってすごいよね。

さてさて、そんな俺は毎日の弁当も作ってく。
店で買ってもいいのに弁当が好きで、ほら、パカッてフタを開けるのが好きなんよ。
ウキウキするっていうかさ。
中身分かってても、朝起きるの面倒でも、そのパカッて瞬間のために作っちゃうのよ。
日に日に美味しくなる自分の料理にも嬉しくなっちゃって、これが辞められない。
あぁ、俺ってば、ちょっとずつかもしんねーけど食べる喜びに気付いたんじゃね？